「防腐剤不使用」表示、研究所ではなぜ慎重になるの?
水を含む製品は微生物管理が欠かせないため、「防腐剤無添加」と表示していても、ほとんどの場合は別の方法で保存性を確保しています。表現の仕方によっては誤解を招くこともあります。
保存性を確保する方法
- 保存補助成分
- 例
- 1,2-ヘキサンジオール、エチルヘキシルグリセリン
- 容器
- 例
- エアレス、使い切りアンプル
- 剤型
- 例
- 水分がほとんどないバーム・オイル
| 方法 | 例 |
|---|---|
| 保存補助成分 | 1,2-ヘキサンジオール、エチルヘキシルグリセリン |
| 容器 | エアレス、使い切りアンプル |
| 剤型 | 水分がほとんどないバーム・オイル |
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研究所が慎重になるのは、「防腐剤不使用」が消費者には微生物の心配がまったくない製品のように聞こえる一方で、実際には防腐剤成分を除いても、安全性と使用中の品質を別途証明しなければならないからです。水分の多い剤型は、製造・充填・使用の過程で汚染される可能性があり、ポンプ容器やエアレス容器、低pH、水分活性の調整、多機能保湿成分などを組み合わせて管理することもあります。ただし、こうした設計がすべての製品で同じように通用するわけではありません。
「防腐剤無添加」も境界が曖昧です。どの成分を防腐剤に分類するか、製品がどのような試験を受けたかによって、受け取られ方が変わることがあるからです。そのため実務では、包括的な表現よりも、何を配合していないのか、そして保存性をどのように確認したのかを具体的に説明するほうが適切です。消費者の立場でも、「防腐剤不使用」だけを見て、より肌に優しい、または安全だと決めつけるのではなく、全成分・容器・使用期限と製品説明をあわせて確認するとよいでしょう。特に、指を入れて使う保湿クリームは、開封後の使用方法も確認してみてください。